大分県では、介護現場のDX化や生産性向上を支援するため、介護ロボット・ICT機器・介護ソフトなどの導入費用の一部を補助する「大分県介護テクノロジー導入支援事業」を実施しています。
介護従事者の身体的負担の軽減、記録業務や情報共有の効率化、見守り体制の強化などに活用できる制度です。
補助率は4分の5で、申請受付期間は令和8年7月27日から令和8年8月31日までです。
申請を検討している介護サービス事業者の方は、導入する機器の選定だけでなく、研修の受講、業務改善計画の作成、複数の見積書の取得などを早めに進める必要があります。
申請受付期間
令和8年7月27日(月)から令和8年8月31日(月)まで
※予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。
介護テクノロジー導入支援事業の概要
本補助金は、介護サービス事業者等が介護テクノロジーを導入するために必要な経費の一部を補助する制度です。
介護従事者の負担軽減や業務効率化を図るとともに、働きやすい職場環境を整備し、介護人材の確保につなげることを目的としています。
| 制度名 | 大分県介護テクノロジー導入支援事業費補助金 |
|---|---|
| 対象地域 | 大分県内 |
| 補助率 | 補助対象経費の4分の5 |
| 申請受付期間 | 令和8年7月27日から令和8年8月31日まで |
| 事業実施期限 | 令和9年3月31日まで |
| 申請方法 | 大分県の電子申請システムによる提出 |
補助対象となる事業所
補助対象となるのは、大分県内で介護サービス等を提供する事業者です。
- 介護保険法に基づく介護サービス事業所
- 老人福祉法に基づく養護老人ホーム
- 老人福祉法に基づく軽費老人ホーム
法人単位で申請することになりますが、導入する介護テクノロジーは、大分県内の介護サービス事業所等で使用するものでなければなりません。
補助対象となる介護テクノロジー
主な補助対象は、公益財団法人テクノエイド協会が提供する「福祉用具情報システム(TAIS)」において、介護テクノロジーとして選定された機器等です。
| 区分 | 対象となる機器等の例 |
|---|---|
| 移乗支援 | 装着型・非装着型の移乗支援機器、パワーアシスト機器等 |
| 移動支援 | 歩行支援機器、屋内移動支援機器等 |
| 排泄支援 | 排泄予測機器、排泄動作を支援する機器等 |
| 入浴支援 | 入浴時の介助や動作を支援する機器等 |
| 見守り・コミュニケーション | 見守りセンサー、通信機能を備えたシステム、コミュニケーション支援機器等 |
| 介護業務支援 | 介護ソフト、インカム、介護記録・情報共有・請求業務を支援するシステム等 |
| 機能訓練支援 | 身体機能・生活機能の訓練を支援する機器やシステム等 |
| 食事・栄養管理支援 | 食事や栄養管理に関する業務を支援する機器・システム等 |
| 認知症生活・ケア支援 | 認知機能が低下した方の生活や個別ケアを支援する機器・システム等 |
TAISに掲載されていない機器であっても、掲載機器と同水準の機能を有すると大分県が判断した機器等については、対象となる可能性があります。
介護ソフトやWi-Fi整備も対象となる場合があります
本補助金では、介護ソフトの導入費用だけでなく、介護ソフトと一体的に使用する情報端末や通信環境の整備費用も対象となる場合があります。
- 介護記録・情報共有・請求業務を一気通貫で行う介護ソフト
- 介護ソフトと一体的に使用するパソコン・タブレット端末
- Wi-Fi環境の整備費用
- 配線工事、モデム、ルーター、アクセスポイント
- システム管理サーバーやネットワーク構築費用
- 介護ソフト導入前後のベンダーによるサポート費用
- 電子サイン、給与計算、勤怠管理などのバックオフィスソフト
ただし、パソコンやタブレット端末のみを単独で購入する場合ではなく、介護ソフトと一体的に使用することが必要です。
補助率と補助上限額
補助率は、補助対象経費の4分の5です。
| 対象となる機器・導入方法 | 補助上限額 |
|---|---|
| 介護ソフトまたはバックオフィスソフト | 職員数等に応じて100万円から250万円 |
| 介護ソフトの定着促進支援を併用する場合 | 通常の上限額に15万円を加算 |
| 移乗支援・入浴支援機器、介護業務支援に該当するインカム等 | 1台・1セット当たり100万円 |
| 上記以外の対象介護テクノロジー | 1台・1セット当たり30万円 |
| パッケージ型導入 | 1事業所当たり1,000万円 |
| パッケージ型導入で介護ソフトの定着促進支援を併用する場合 | 1事業所当たり1,015万円 |
通常の介護テクノロジー導入支援については、1申請者・1法人当たり年間800万円が上限です。
パッケージ型導入支援については、1申請者・1法人当たり年間1,600万円が上限となります。
パッケージ型導入支援とは
パッケージ型導入支援とは、複数の介護テクノロジーを連携させて導入し、介護現場全体の業務改善を図る取組です。
- 介護ソフトと見守りセンサーの連携
- 介護ソフト、見守りセンサー、Wi-Fi環境の一体的な整備
- 介護ソフトとインカムの連携
- 複数の介護業務支援機器を組み合わせた導入
単に複数の機器を同時に購入するだけではなく、機器同士を連携させることにより、導入効果が高まると認められる必要があります。
大分県は、複数のテクノロジーを組み合わせるなど、より高い効果が見込まれる取組を優先的に補助するとしています。
主な補助要件
補助金を利用するためには、機器の導入以外にも複数の要件を満たす必要があります。
- 大分県介護DXサポートセンターから業務改善に関する支援を受けること
- 大分県または厚生労働省が指定する生産性向上に関する研修を受講すること
- 改善活動の計画書を提出すること
- 業務改善計画を作成して県へ提出すること
- 導入後3年間、業務改善効果を報告すること
- IPAの「SECURITY ACTION」の一つ星または二つ星を宣言すること
- 科学的介護情報システム「LIFE」による情報収集に協力すること
- 補助事業による収支改善があった場合は、職員の賃金へ適切に還元し、その旨を職員へ周知すること
対象となるサービスの種類によっては、委員会の設置やケアプランデータ連携システムの利用開始も必要です。
ケアプランデータ連携システムの利用が必要となる場合
訪問介護、訪問看護、通所介護、居宅介護支援など、一定の居宅サービス事業所については、令和8年度中に「ケアプランデータ連携システム」の利用を開始することが補助要件となっています。
また、居宅サービス事業所または居宅介護支援事業所が、令和8年度中にケアプランデータ連携システムを利用して5事業所以上とデータ連携を行う場合は、介護ソフト等の基準額に5万円が加算されます。
主な提出書類
- 改善活動の計画書
- 大分県介護テクノロジー導入支援事業業務改善計画書
- 見積書の写し
- 導入する機器・システムのカタログ等
- 従業者の勤務の体制及び勤務形態一覧表
- 複数の事業所を申請する場合の優先順位表
- 補助金交付申請書
- 補助金交付申請額の算出根拠
- 事業計画書
- 収支予算書
- 誓約書
改善活動の計画書は令和8年7月31日までに提出
補助金の申請期限は令和8年8月31日ですが、「改善活動の計画書」は令和8年7月31日までに大分県介護DXサポートセンターへ提出する必要があります。申請を検討している事業者は、早急に準備を始める必要があります。
原則として2者以上の見積書が必要です
申請時には、原則として最低2者以上の見積書の提出が必要です。
業務改善計画が県から適切と認められ、正式な補助金交付申請を行う場合も、一般競争入札、指名競争入札、2者以上の見積もり合わせなど、競争性のある契約方法を取る必要があります。
導入したい製品が決まっている場合でも、早めに販売事業者へ相談し、比較見積書を用意しておくことが重要です。
申請に当たっての注意点
- 原則として、補助金の交付決定前に機器を発注しないでください。
- 令和9年3月31日までに機器の導入を完了できる事業に限られます。
- 国や自治体の他の補助金を利用して導入する機器は対象外です。
- 申請が多数となった場合は、申請内容をもとに優先採択が行われます。
- 予算がなくなり次第、受付が終了する場合があります。
- 取得価格が30万円以上の財産を処分する場合は、原則として事前に県の承認が必要です。
- 契約書、領収書、預金通帳、帳簿などの関係書類は、補助事業完了年度の翌年度から10年間保管する必要があります。
申請までの流れ
1.導入する介護テクノロジーを検討する
現在の業務上の課題を整理し、課題の解決につながる機器やシステムを検討します。
2.大分県介護DXサポートセンターへ相談する
業務改善に関する支援を受け、改善活動の計画書を作成します。
3.対象となる研修を受講する
原則として、介護テクノロジーを導入する前に、生産性向上に関する指定研修を受講します。
4.業務改善計画と見積書を準備する
導入前の課題、導入後の目標、業務改善の効果、導入経費などを整理し、原則として2者以上の見積書を取得します。
5.電子申請システムから申請する
必要書類をそろえ、大分県の電子申請システムから提出します。
6.交付決定後に発注・契約する
原則として、県から交付決定を受けた後に機器の発注や契約を行います。
行政書士に相談するメリット
本補助金では、単に申請書へ導入機器を記載するだけでなく、介護現場の課題、導入目的、業務改善効果、経費の内訳などを整理して説明する必要があります。
また、改善活動の計画書、業務改善計画書、事業計画書、収支予算書など、複数の書類を相互に整合させなければなりません。
- 補助対象となる機器・経費の確認
- 申請要件の確認
- 業務上の課題と導入目的の整理
- 業務改善計画書・事業計画書の作成支援
- 補助金額・自己負担額の整理
- 提出書類の確認
- 電子申請の支援
ミセイ行政書士事務所では、大分県内の介護サービス事業者の皆様から、補助金申請や事業計画書の作成に関するご相談を承っております。
公式ページはこちら
申請要件、対象機器、提出書類等の詳細は、必ず大分県の公式ページ及び最新の交付要綱・実施要領をご確認ください。
補助金申請・事業計画書作成のご相談
介護テクノロジーの導入を検討しているものの、「対象となる機器か分からない」「業務改善計画をどのように作ればよいか分からない」「申請書類を作成する時間がない」といったお悩みがございましたら、ミセイ行政書士事務所へご相談ください。
大分市を中心に、別府市、由布市、臼杵市、津久見市、佐伯市、豊後大野市、竹田市、杵築市、日出町、中津市、宇佐市など、大分県内全域からのご相談に対応しております。
※本記事は、令和8年7月時点で公表されている情報をもとに作成しています。補助制度の内容や受付状況は変更される場合がありますので、申請前に必ず大分県の公式情報をご確認ください。
この記事の目次

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