観光庁が実施する「地域一体となった観光産業の効率化支援事業」について、令和8年度の二次公募が開始されました。
本事業は、地域内の複数の観光関係事業者が共同で利用する設備の導入・改修等を支援し、観光地全体のサービス水準や労働生産性の向上を図ることを目的とする補助事業です。
補助率は2分の1、補助上限額は5,000万円です。
地域の宿泊事業者、飲食事業者、交通事業者、観光施設、観光協会、DMOなどが連携して、共同社員寮、共同送迎車両、共同キッチン、温泉引湯管、リネン工場などを整備する取組が想定されています。
申請受付期間
令和8年7月8日(水)10時から
令和8年8月18日(火)12時まで
地域一体となった観光産業の効率化支援事業とは
「地域一体となった観光産業の効率化支援事業」は、複数の宿泊施設等が利用する共同設備の導入・改修等を支援することにより、観光地全体のサービス水準や労働生産性を向上させることを目的としています。
個々の事業者がそれぞれ設備を導入するのではなく、地域内の複数の観光関係事業者が設備や施設を共同利用する点が、本事業の大きな特徴です。
二次公募の申請期間
| 公募開始 | 令和8年7月8日(水)10時 |
|---|---|
| 申請締切 | 令和8年8月18日(火)12時 |
| 申請方法 | 特設Webサイトの申請者マイページから電子申請 |
締切日の17時ではなく、12時が締切となっています。申請書類の作成や連携事業者との調整には時間を要するため、早めに準備を始める必要があります。
補助率・補助上限額
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1 |
|---|---|
| 補助上限額 | 5,000万円 |
| 事業実施期限 | 令和9年2月19日(金)17時まで |
事業実施期限までに、設備の導入や工事を完了するだけでなく、完了実績報告書を含むすべての精算書類を提出する必要があります。
補助対象となる事業者
本事業の実施主体となることができるのは、次のような観光関係事業者です。
- 宿泊事業者
- 飲食事業者
- 交通事業者
- 観光施設
- 観光協会
- 登録DMO(観光地域づくり法人)
- その他の観光関係事業者
重要な申請要件
- 地域の宿泊事業者の参加が必須です。
- 実施主体を含め、2者以上の観光関係事業者が連携して申請する必要があります。
- 事業者単独での申請はできません。
- 同一会計または同一グループの事業者だけによる申請は対象外です。
実施主体または連携先のうち、少なくとも1者は旅館業法上の許可を受けた宿泊事業者でなければなりません。
なお、申請時点で連携先が確定していない場合でも、連携先候補を記載することにより申請できます。ただし、交付決定日から3か月以内に連携先を確定し、連携同意書を提出する必要があります。
補助対象となる主な取組
地域内の複数の観光関係事業者が共同で利用する設備の導入・改修等が補助対象となります。
| 取組例 | 想定される内容 |
|---|---|
| 共同社員寮 | 複数の宿泊施設や観光事業者の従業員が利用する社員寮の改修、共同ランドリーや共同キッチンの導入等 |
| 温泉引湯管・配湯管 | 温泉組合や温泉管理会社が管理する引湯管・配湯管の改修、温度調整システムの導入等 |
| 共同送迎車両 | 複数の宿泊施設等が共同利用するバス、ワゴン車等の導入 |
| 共同キッチン | 複数施設の調理業務や地域特産品の製造を集約するための施設改修、調理設備の導入等 |
| 空き家・遊休施設 | 共同倉庫、休憩スペース、コワーキングスペース、研修施設等として活用するための改修 |
| リネン工場 | 複数の宿泊施設にリネン類を供給する工場の改修や設備導入 |
| 共同倉庫等 | 観光関係事業者が共同で利用する地域共同倉庫等の整備 |
設備の導入や改修後の運営に必要となるシステム構築についても、設備導入・改修に伴うものであれば補助対象となる場合があります。
ただし、システム単独での導入・改修は原則として補助対象になりません。
主な補助対象外経費
次のような経費は、原則として補助対象外です。
- 本事業に直接関係のない経費
- 交付決定前に発生した経費
- 光熱水費、通信料、仲介手数料、保証金、リース料等の経常的経費
- 建物の躯体を新設する工事
- 資金調達に伴う利子
- 法令や条例で導入が義務付けられている設備の新規導入費
- 用地取得費
- 設備導入・改修後の運用経費
- 振込手数料
交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外です。
採択の通知を受けただけでは事業を開始できません。交付申請後、正式な交付決定通知を受けてから発注・契約等を行う必要があります。
審査で重視されるポイント
申請書類では、単に設備を導入したいという内容だけでなく、地域全体の課題と設備導入による効果を具体的に説明する必要があります。
1.生産性向上・効率化への効果
複数の宿泊施設等が抱える共通の課題を解決し、地域全体の効率化につながる取組であることが求められます。
作業時間の削減、設備の稼働率向上、利用人数、利用事業者数など、可能な限り数値を用いて効果を説明することが重要です。
2.地域内連携の実効性
設備の共同利用方法、利用料金、予約方法、維持管理、費用負担など、事業終了後も継続して運営できるルールを整理する必要があります。
3.事業の具体性・実現可能性
設備の仕様、数量、設置場所、事業者間の役割分担、事業スケジュール、想定されるリスクと対応策等を具体的に記載する必要があります。
4.新たな価値・需要の創出
設備の共同利用によって、新たなサービスや観光体験、地域独自の価値が生み出されるかどうかも審査されます。
5.効果検証の体制
事業終了後の効果を確認するため、KPI、検証方法、検証時期、担当者等を明確にすることが求められます。
審査・選定の流れ
- 特設Webサイトから申請書類を提出
- 書面による一次審査
- オンラインによるプレゼンテーション審査
- 事業者選定通知
- 交付申請書の提出
- 交付決定
- 補助事業の実施
- 完了実績報告・精算書類の提出
- 補助金の精算・支払い
一次審査を通過した申請者については、オンラインによるプレゼンテーション審査が行われる予定です。
二次審査は、令和8年9月7日、8日、9日のいずれかの日に実施される予定で、9月10日が予備日とされています。
主な申請書類
申請時には、主に次の書類を提出します。
- 事業計画申請書
- 連携先詳細
- 整備箇所の写真
- 図面
- 費用積算書
- 事業概要
- 連携同意書
- 定款、出資者一覧、組織体制図
- 見積書および相見積書
- 旅館業法営業許可証の写し
- 設備・備品等のカタログ
- 財務諸表
やむを得ない事情により相見積書を取得できない場合は、選定理由書の提出が必要です。
また、体制に含まれる宿泊施設については、実施主体か連携先かを問わず、旅館業法営業許可証の写しを提出する必要があります。
一次公募の採択事例
一次公募では、全国で11件の事業が採択されました。
採択された事業には、次のような取組があります。
- 温泉引湯管・共同配湯設備の改修
- 地域の共同社員寮の整備・改修
- 共同循環バスの高度化
- 地域共同のリネン供給設備の整備
- 共同チーズ製造拠点を活用したガストロノミー事業
一次公募の採択事例からも、1事業者だけの設備投資ではなく、地域内の複数の事業者に効果が及ぶ共同基盤の整備が重視されていることが分かります。
行政書士による申請サポート
本補助金では、複数事業者の連携体制を構築したうえで、地域の課題、設備の共同利用方法、事業効果、数値目標、運営ルール、事業スケジュール等を事業計画書にまとめる必要があります。
また、見積書や相見積書、連携同意書、整備箇所の写真、図面、営業許可証等、多くの添付書類を準備しなければなりません。
ミセイ行政書士事務所では、補助金の要件確認、事業計画書の作成、申請書類の整理、電子申請、採択後の交付申請や実績報告まで、補助金申請手続きをサポートしております。
大分県内で、宿泊事業者、飲食事業者、交通事業者、観光施設、観光協会、DMO等が連携した事業をご検討の方は、お早めにご相談ください。
公式情報
公募要領、申請様式、申請方法等の詳細については、必ず公式の特設Webサイトをご確認ください。
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目次
※本記事は、令和8年7月時点で公表されている公募要領等に基づいて作成しています。制度内容が変更される場合がありますので、申請にあたっては最新の公募要領および公式情報をご確認ください。

