情報確認日:2026年10月27日
海外で自社製品の模倣品(コピー商品)が販売されている、海外で取得した商標権や特許権が侵害されているなど、海外の知的財産権侵害にお困りの中小企業の皆様へ。
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO/ジェトロ)では、海外における模倣品の調査や一部の権利行使等に必要な費用を支援する「中小企業等海外侵害対策支援事業」の申請を受け付けています。
本事業には「サポート型模倣品対策支援事業」と「セルフ型模倣品対策支援事業」の2種類があり、対象経費の3分の2、最大400万円の支援を受けられる制度です。
さらに、令和8年度の実施要領には、行政書士による有償の申請書類作成・提出代理に関する規定が設けられています。
この記事では、補助金の概要、対象者、補助対象経費、申請方法、行政書士に相談できる業務について分かりやすく解説します。
【申請期限にご注意ください】
令和8年度の応募受付期限は2026年10月30日(金)17時00分厳守です。予算がなくなり次第、期限前でも受付終了となります。申請を希望する場合は、早めにJETROへご相談ください。
1.中小企業等海外侵害対策支援事業とは
中小企業等海外侵害対策支援事業は、海外で産業財産権の侵害を受けている中小企業等を対象に、模倣品の製造元や流通経路の調査、侵害者に対する警告、行政機関による摘発などの費用の一部を支援する制度です。
海外で自社のブランドや製品を守るためには、現地の法律や制度に基づいた調査・対応が必要となり、費用も高額になる場合があります。本事業は、その負担を軽減し、中小企業等が適切に権利を行使できるよう支援するものです。
| 制度名 | 中小企業等海外侵害対策支援事業(模倣品対策支援事業) |
|---|---|
| 実施機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) |
| 支援方式 | サポート型・セルフ型 |
| 主な対象者 | 海外で産業財産権の侵害を受けている中小企業者等 |
| 補助率 | 対象経費の2/3以内 |
| 補助上限額 | 400万円 |
| 応募期限 | 2026年10月30日(金)17時00分 |
| 申請方法 | JETRO知的財産課へのメール提出等 |
※補助上限額は支援対象となる費用についての上限です。申請額の全額が採択・交付されることを保証するものではありません。
2.補助金の対象となる事業者・主な要件
主な対象となるのは、海外で特許権、商標権、意匠権、実用新案権などの産業財産権を侵害されている中小企業者等です。
申請には、主に次の要件を満たす必要があります。
- 中小企業支援法等に基づく対象事業者の要件を満たしていること。
- 調査や権利行使を行う国・地域で、対象となる産業財産権を保有しているか、ライセンス許諾を受けていること。
- 対象国における権利侵害の可能性を示す証拠があること。
- JETRO以外の機関から同じ内容について重複する助成を受けていないこと。
- JETROと連絡を取れる担当者を置くこと。
- 申請前にJETROとの面談等を実施すること。
- 事業終了後、一定期間内に権利行使等の進展があった場合は報告できること。
なお、地域団体商標に関する案件では、一定の組合、商工会、商工会議所、NPO法人等も対象となる場合があります。また、個人事業主や中小企業者で構成されるグループについても、実施要領の定める対象要件を確認する必要があります。
申請者の規模、海外における権利の保有状況、模倣品被害の内容などによって判断が異なるため、具体的な案件についてはJETROへの事前確認が重要です。
3.補助対象となる経費
本事業では、海外で発生している模倣品被害に対応するための現地調査や一部の権利行使等に必要な費用が主な支援対象となります。
| 対象経費の区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 侵害調査 | 模倣品の製造元、販売状況、流通経路、輸出入状況等の調査 |
| 警告 | 調査結果に基づく侵害者への警告文の作成・送付 |
| 行政摘発・取締り | 現地行政機関等による模倣品の摘発・取締りに関する支援 |
| その他の対策 | 税関登録、税関差止請求、模倣品販売ウェブサイトの削除申請等 |
※実際に対象となる費用や実施可能な対策は、対象国・地域、権利侵害の状況、JETROの審査・承認等によって異なります。主な助成対象は現地の調査会社等にかかる費用です。
4.サポート型とセルフ型の違い
本事業には、支援の進め方が異なる2種類の方式があります。
| 比較項目 | サポート型 | セルフ型 |
|---|---|---|
| 申請様式 | 様式第1 | 様式第3 |
| 調査会社等との契約 | 原則としてJETROが契約 | 申請企業が契約 |
| 支援の進め方 | JETROが現地の委託先選定・調査実施等を手配 | 申請企業が主体となって調査会社等を選定し、対策を進める |
| 費用精算 | JETROが委託先へ支払い、支援企業の負担額を請求 | 申請企業が対象費用を支出し、実績報告等を経て補助金を受領 |
| 補助率・上限額 | 2/3・最大400万円 | 2/3・最大400万円 |
サポート型はJETROが委託先の手配等に関与する方式です。一方、セルフ型は申請企業が主体となって現地の調査会社等を選定し、模倣品対策を進めます。
セルフ型では、原則として複数の見積書の提出や、交付決定後の実績報告・精算手続きなどが必要となります。
5.申請期限と申請方法
令和8年度の応募受付期限は、2026年10月30日(金)17時00分です。
ただし、予算がなくなり次第、期限前でも受付を終了するため注意が必要です。
申請にあたっては、サポート型の場合は様式第1、セルフ型の場合は様式第3を使用します。
申請書と必要な添付書類を準備し、JETRO知的財産課へメールで提出します。また、JETROの案内によると、Jグランツによる申請も可能とされています。利用を希望する場合は面談時に確認してください。
【申請に関するJETROの窓口】
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)知的財産課
電話:03-3582-5198
メール:SHINGAI@jetro.go.jp
なお、申請に必要な書類や申請方法の詳細は、公式ページに掲載されている最新の実施要領・申請書記入例等をご確認ください。
6.申請から支援・補助金受領までの流れ
本事業の手続きは、サポート型とセルフ型で異なりますが、基本的には次のような流れになります。
- 申請書・添付書類の準備と提出
被害状況や対象国、権利の内容を整理し、申請書等を提出します。 - JETROとの面談
模倣品被害の状況や希望する対策について説明し、申請内容を確定します。 - 審査・支援決定
提出された書類等に基づき審査が行われます。 - 調査会社等の選定・契約
支援方式に応じて委託先を選定し、必要な契約を締結します。 - 海外での模倣品対策の実施
現地での侵害調査、警告、行政摘発などを実施します。 - 成果確認・費用の精算
サポート型はJETROとの費用精算、セルフ型は実績報告・補助金の確定・支払手続き等を行います。 - 必要に応じた経過報告
支援終了後、一定期間内に権利行使等の進展があった場合、JETROに報告します。
※上記は制度の概要を説明したものです。実際の提出書類、手続きの順序、対象経費の発生時期等については、各方式の実施要領に従う必要があります。
7.行政書士への申請委任について実施要領に明記
本事業で特に注目したいのは、令和8年度の実施要領に「行政書士」の記載があることです。
実施要領では、サポート型とセルフ型のいずれについても、申請要件の中に「有資格者による手続きであること」という項目が設けられています。
具体的には、以下の箇所です。
| 支援方式 | 記載箇所 |
|---|---|
| サポート型模倣品対策支援事業 | 実施要領3ページ(本文2ページ)「3-1.(2)申請要件⑪」 |
| セルフ型模倣品対策支援事業 | 実施要領7ページ(本文6ページ)「3-2.(2)申請要件⑪」 |
これらの規定では、応募申請書、交付申請書、実績報告書、各種届出等について、行政書士法第19条を踏まえた有償代理の取扱いが明記されています。
さらに、実施要領に掲載された申請書様式には、弁護士・弁理士・行政書士等を記載する「選任代理人」の欄も設けられています。
このように、本事業は行政書士が適法な業務範囲で申請書類の作成や提出手続きを支援することが想定されている制度です。
ただし、申請者本人が自ら申請することは妨げられません。また、弁護士・弁理士等が他の法律に基づいて行うことのできる業務は別途認められます。
なお、海外での知的財産権侵害に関する訴訟、紛争代理、権利侵害についての専門的な法的判断等は、行政書士の申請支援業務とは区別する必要があります。必要に応じて弁護士・弁理士等の専門家と連携することになります。
8.ミセイ行政書士事務所でご相談いただける内容
ミセイ行政書士事務所では、大分県大分市を拠点に、各種補助金の申請書類作成や採択後の手続きを支援しています。
本事業についても、行政書士が取り扱うことのできる範囲で、次のようなご相談に対応いたします。
- 補助金の対象要件に関する確認・申請準備
- JETROへの応募申請書の作成支援
- 申請に必要な添付書類・説明資料の整理
- 申請書類の提出手続きに関する支援
- セルフ型における計画変更申請等の書類作成支援
- 採択後の実績報告書・支払請求書等の作成支援
具体的な受任範囲については、申請内容、提出先の取扱い、行政書士法その他関係法令を確認したうえで判断いたします。
また、行政書士への依頼費用が補助対象経費に含まれるとは限りません。支援対象となる経費については、事前にJETROへ確認する必要があります。
海外の模倣品被害への対応を検討している企業様は、申請手続きに関するご相談をお寄せください。
9.よくある質問(FAQ)
Q1.海外で自社製品のコピー商品を発見しました。補助金を利用できますか?
対象国で特許権や商標権などの産業財産権を保有していること、侵害の可能性を示す証拠があることなど、所定の要件を満たす場合は利用できる可能性があります。まずはJETROに被害状況をご相談ください。
Q2.模倣品の製造元が分からなくても申請できますか?
本事業は、模倣品の製造元や流通経路を把握するための侵害調査も支援対象としています。ただし、権利侵害の可能性を示す資料等が必要となるため、事前確認が重要です。
Q3.サポート型とセルフ型のどちらを選べばよいですか?
JETROによる調査等の手配を希望する場合はサポート型、自社で調査会社等を選定して主体的に対策を進める場合はセルフ型が選択肢となります。必要な対応や費用負担の方法などを踏まえて検討してください。
Q4.行政書士に申請書類の作成を依頼できますか?
はい。令和8年度実施要領には、サポート型とセルフ型の双方で、行政書士法第19条を踏まえた有償代理に関する規定があります。行政書士が法令上取り扱うことのできる範囲で、申請書類の作成や提出手続き等を支援できます。
Q5.自分で申請しなければならない制度ですか?
申請者本人による申請も可能です。専門家に依頼する場合は、業務内容に応じた資格や代理権限、提出先の取扱い等を確認することが重要です。
Q6.大分県内の企業でも利用できますか?
はい。本事業は大分県独自の補助金ではなく、国の補助事業としてJETROが実施する制度です。大分県内の企業でも、所定の対象要件を満たせば申請できます。
10.関連ページ
ミセイ行政書士事務所では、国や大分県、市町村が実施する補助金情報を随時ご案内しています。
補助金は制度ごとに対象者、対象経費、申請期限、申請方法等が異なります。申請前には必ず公募要領等をご確認ください。
11.補助金申請のご相談はミセイ行政書士事務所へ
海外での模倣品被害への対応や、JETROの補助金申請手続きに関するご相談は、ミセイ行政書士事務所までお問い合わせください。
当事務所では、補助金の対象要件の確認、申請書類の作成、採択後の実績報告等について、対応可能な業務範囲を確認したうえで支援しています。
ミセイ行政書士事務所
代表:特定行政書士・海事代理士 御姓 啓二
所在地:大分県大分市
固定電話:097-585-5222
携帯電話:090-6427-5616
大分県内の事業者様はもちろん、県外の事業者様からのご相談についても対応しております。
※本記事は2026年10月27日時点のJETRO公式情報および令和8年度実施要領を基に作成しています。制度内容、募集状況等は変更される場合がありますので、必ず最新の公式情報をご確認ください。
【公式ページはこちら】
JETRO「中小企業等海外侵害対策支援事業(サポート型・セルフ型模倣品対策支援事業)」
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