国税庁は、令和8年度「酒類業振興支援事業費補助金(第6期)」の公募を開始しました。
本補助金は、日本産酒類の海外展開や新市場開拓、商品の高付加価値化、製造・流通の高度化などに取り組む酒類事業者を支援する制度です。
日本酒、焼酎、果実酒などを取り扱う事業者にとって、新商品開発や販路拡大、経営改革を進める機会となります。
【第6期公募の重要情報】
申請期間:令和8年10月8日(木)~10月28日(水)12時まで
補助上限額:海外展開支援枠は通常1,000万円、新市場開拓支援枠は500万円です。
※海外展開支援枠は、一定のグループ申請で最大1,500万円となります。
補助率:1/2または2/3
申請方法:Jグランツによる電子申請
1.補助金の目的
酒類業振興支援事業費補助金は、酒類事業者による日本産酒類のブランド化、海外販路の開拓、インバウンド需要への対応、国内外の新市場開拓などを支援する制度です。
酒類業の輸出拡大や経営改革、構造転換を促進し、酒類業の健全な発達を図ることを目的としています。
大分県内の日本酒・焼酎・果実酒等の製造業者や酒類販売事業者も、要件を満たせば申請を検討することができます。
2.補助対象者
主な補助対象者は、日本国内に所在する次の事業者等です。
- 酒類の製造免許を受けている事業者
- 酒類の販売業免許を受けている事業者
- 酒類事業者で構成される酒類業組合等
- 酒類事業者を1者以上含むグループ
法人に限らず、酒類の製造免許や販売業免許を有する個人事業主も対象となり得ます。
ただし、納税状況や法令違反の有無など、公募要領に定める要件を満たす必要があります。
3.補助金額・補助率
本補助金には、「海外展開支援枠」と「新市場開拓支援枠」の2つの申請枠があります。
| 項目 | 海外展開支援枠 | 新市場開拓支援枠 |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/2 | 1/2または2/3 |
| 補助上限額 | 1,000万円 | 500万円 |
| 補助下限額 | 50万円 | 50万円 |
| 主な対象 | 海外販路拡大・インバウンド需要開拓等 | 商品差別化・販売手法の多様化・ICT活用等 |
海外展開支援枠のグループ申請
複数の酒類事業者が連携する取組では、次の上限額が適用されます。
| 連携する酒類事業者数 | 補助上限額 |
|---|---|
| 3者 | 1,200万円 |
| 4者 | 1,300万円 |
| 5者 | 1,400万円 |
| 6者以上 | 1,500万円 |
小規模酒類事業者の補助率
新市場開拓支援枠では、次の小規模酒類事業者について補助率2/3が適用されます。
- 製造業等:従業員20人以下
- 卸売業・小売業:従業員5人以下
上記以外の事業者の補助率は1/2です。従業員規模の判定やグループ申請における補助率の取扱いについては、公募要領をご確認ください。
4.海外展開支援枠の対象事業
海外展開支援枠では、日本産酒類の海外販路拡大、商品の高付加価値化、インバウンド需要の開拓等を目的とする取組が対象となります。
主な取組例
- 海外市場のニーズを踏まえた新商品開発
- 海外向けブランド戦略の構築
- 海外での新たな取引先開拓
- 海外における認知度向上のための情報発信
- 酒蔵の観光化や酒蔵ツーリズムの整備
- 酒米産地との連携を生かした新たな取組
- 複数の酒類事業者による共同の海外展開
例えば、大分県内の酒蔵が海外向けの商品を開発したり、外国人観光客向けに酒蔵見学や体験プログラムを整備したりする取組が考えられます。
ただし、個々の事業が補助対象となるかどうかは、事業内容や公募要領の要件によって判断されます。
5.新市場開拓支援枠の対象事業
新市場開拓支援枠では、酒類事業者による商品開発、販売方法の多様化、ICT技術の活用、酒米産地との連携などを支援します。
① 商品の差別化による新たなニーズの獲得
- 地域の農産物等を活用した新商品開発
- 新たな原材料や製法による商品の開発
- 伝統的酒造りを特徴とした高付加価値商品の開発
- 食品との組み合わせ等を意識した商品開発
② 販売手法の多様化
- 顧客ニーズに対応した新たな販売方法の構築
- デジタル技術を活用した商品情報の提供
- 消費者の体験価値を高める販売方法の開発
③ ICT技術による製造・流通の高度化
- 製造工程の効率化や高度化
- 品質管理システムの導入
- デジタル技術を活用した在庫・流通管理
④ 酒米産地との連携
- 酒米の安定調達に向けた取組
- 酒米生産者との連携強化
- 地域の酒米産地を生かした商品開発等
事業計画の数値目標
新市場開拓支援枠では、3~5年間の事業計画期間で、次の目標を設定する必要があります。
- 給与支給総額:年率平均1.5%以上の増加
- 売上額または付加価値額:年率平均3%以上の増加
給与支給総額の増加目標が未達成となった場合、一定の例外を除き、補助金の一部返還を求められる場合があります。
6.主な補助対象経費
対象事業の実施に必要な経費について、公募要領で定められた範囲で補助を受けられます。
| 経費区分 | 内容例 |
|---|---|
| 設備等費 | 機械装置・器具備品・情報システム等 |
| 謝金・旅費 | 専門家への謝金、調査・販路開拓等の旅費 |
| 広報費 | 広告・パンフレット等の制作 |
| マーケティング調査費 | 市場調査や消費者ニーズの調査等 |
| 展示会等出展費 | 展示会・商談会等への出展 |
| 通訳・翻訳費 | 海外展開等に必要な通訳・翻訳 |
| 委託費・外注費 | 対象事業に必要な業務の委託・外注 |
| その他の対象経費 | 借損料、会議費、原材料等費、設計・デザイン費等 |
上記は経費区分の主な例です。それぞれの経費について補助対象となる範囲、上限や要件が定められています。
なお、補助金の公募申請書や交付申請書の作成支援に係る専門家費用など、補助対象外となる経費もあります。
7.優先採択の対象となる取組
第6期では、次の影響への対応として関連性が認められる取組が優先採択の対象です。
- 酒米の価格高騰等の影響への対応
- 米国の関税措置の影響への対応
今後、これらの影響を受ける見込みがある場合も対象となり得ます。
ただし、酒米価格高騰等に関する優先採択は、申請者または参画事業者に酒類製造免許を有する者がいる場合に限られます。
優先採択を受けるためには、影響を受けている状況と補助事業計画の取組内容との関連性を、具体的に説明する必要があります。
8.申請期間・事業実施期間
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 第6期公募開始 | 令和8年10月8日(木) |
| 申請締切 | 令和8年10月28日(水)12時 |
| 採択者決定 | 令和8年11月下旬予定 |
| 事業開始 | 令和8年12月上旬予定(交付決定後) |
| 事業期限 | 令和9年2月28日(日) |
事業は交付決定後に開始し、原則として令和9年2月28日までに支払いを完了する必要があります。
事業完了後は、原則30日以内に実績報告書の提出が必要です。
9.申請方法・必要書類
申請は電子申請システム「Jグランツ」を利用します。
Jグランツの利用にはGビズIDが必要です。アカウントを取得していない場合は、余裕を持って準備してください。
主な必要書類
- 補助事業申請書
- 補助事業計画書
- 計画表(新市場開拓支援枠)
- 経費明細表・経費一覧表
- 役員等名簿
- 補助事業概要書
- 事業実施に際しての確認票
- 給与支給総額の引上げに関する誓約書(該当する場合)
- 直近2事業年度の決算書等
- その他、公募要領で求められる資料
必要書類は申請枠や事業者の状況によって異なりますので、最新の公募要領をご確認ください。
10.申請時の重要な注意点
① 設備導入だけでは評価が劣後する場合があります
補助対象経費がすべて設備投資であり、設備の導入のみで完結する事業は、審査で評価が劣後します。
設備を活用してどのような新商品開発や新市場開拓に取り組むのか、事業計画に具体的に記載することが重要です。
② 交付決定前の発注等は対象外です
採択された場合でも、交付決定前に発注等を行った経費は補助対象となりません。
③ 補助金は原則後払いです
実績報告や確定検査等を経て、補助金が支払われる流れとなります。必要な資金を事前に確保しておくことが重要です。
④ 過去に不採択となった事業も申請可能です
過去の国税庁の酒類事業者向け補助金で不採択となった事業でも、今回の補助対象事業に該当する場合は再申請できます。
その際は、今回の評価基準に合わせて事業計画を見直すことが重要です。
⑤ 申請期限に注意してください
今回の締切は10月28日(水)12時です。23時59分ではありませんので、十分ご注意ください。
11.国税庁の公式ホームページ
詳しい制度内容や最新の申請様式は、国税庁の公式ホームページで確認できます。
▶ 令和8年度酒類業振興支援事業費補助金(国税庁公式ページ)
申請前に、公募要領・制度概要・Q&Aを必ずご確認ください。
12.ミセイ行政書士事務所へご相談ください
ミセイ行政書士事務所では、大分県内の中小企業・個人事業主の皆様を対象に、各種補助金申請のサポートを行っています。
今回の酒類業振興支援事業費補助金についても、補助対象要件の確認、事業計画書の作成支援、必要書類の準備等についてご相談を承ります。
- 自社の事業が補助対象になるか確認したい
- 新商品開発に補助金を活用したい
- 海外市場への進出を計画している
- 設備導入と新市場開拓を組み合わせたい
- 事業計画書の作成を支援してほしい
このようなご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
ミセイ行政書士事務所
大分県大分市
特定行政書士・海事代理士
固定電話:097-585-5222
携帯電話:090-6427-5616
お問い合わせ:▶ ミセイ行政書士事務所へのお問い合わせはこちら
※補助金の採択を保証するものではありません。申請の可否や対象経費については、公募要領等に基づき個別に確認いたします。
13.関連ページ
目次


