農林水産省は、令和8年度「食料・生産資材の安定的なサプライチェーンの確保に向けた投資可能性調査緊急支援事業」の第5次公募を開始しました。
本事業は、国内生産だけでは国内需要を満たすことができない食料や生産資材について、我が国への安定的な輸入・供給を確保するため、民間企業等による海外投資案件の形成に向けた「投資可能性調査」に必要な経費を支援するものです。
今回の第5次公募は、令和8年8月19日(水)から令和8年9月1日(火)までとなっており、課題提案書等は9月1日(火)17時必着です。
一般的な設備導入を目的とした補助金とは異なり、海外におけるサプライチェーンの構築・強靱化を見据えた調査事業が対象となります。対象となる事業者は限定されますが、海外から食料・生産資材を継続的に調達する事業を検討している企業等にとっては、確認しておきたい制度です。
【第5次公募のポイント】
- 公募期間:令和8年8月19日(水)~9月1日(火)
- 提出期限:令和8年9月1日(火)17時必着
- 補助率:1/2以内
- 海外投資案件の形成に向けた投資可能性調査を支援
- 旅費、人件費、委託費、使用料・賃借料、役務費などが対象
- 設備・機械装置等の購入費は原則として対象外
1.補助事業の概要
| 制度名 | 食料・生産資材の安定的なサプライチェーンの確保に向けた投資可能性調査緊急支援事業(第5次公募) |
|---|---|
| 実施主体 | 農林水産省 |
| 公募期間 | 令和8年8月19日(水)~令和8年9月1日(火) |
| 提出期限 | 令和8年9月1日(火)17時必着 |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 補助対象となる事業費 | 25,994千円(この範囲内で事業実施に必要となる経費の1/2以内を助成) |
| 事業実施期間 | 補助金の交付決定の日から令和9年3月31日まで |
| 提出方法 | 原則として電子メール |
2.どのような事業を支援する補助金なのか
本事業は、食料安全保障の確立に資することを目的としています。
国内生産だけでは国内需要を満たすことができない食料・生産資材について、我が国への安定的な輸入を確保するため、その品目のサプライチェーンの強靱化等に資する海外投資案件の形成に向けた投資可能性調査を支援します。
したがって、単に海外から商品を仕入れる取組や、国内で設備を購入するための補助金ではありません。
例えば、海外の調達先における集出荷施設の導入・強化に向けた調査や、サプライチェーンの効率化・安定化に向けた出荷・輸出入管理システムの構築に向けた調査などが想定されています。
3.対象となる主な食料・生産資材
審査においては、次のような品目について、日本向けの継続的な調達・供給に資するビジネスとなる取組であることが求められます。
- 麦
- 大豆
- とうもろこし
- 油糧種子
- 植物油脂
- 粗糖
- 飼料作物
- 肥料原料
また、これまで日本への輸入実績がない、または輸入量が少ない国・地域における取組については、審査上の評価にも関係します。
4.応募できる事業者
公募要領では、所定の要件を満たす次のような団体が応募対象とされています。
- 民間企業
- 一般財団法人・一般社団法人
- 公益財団法人・公益社団法人
- 協同組合
- 企業組合
- 特定非営利活動法人(NPO法人)
- 国立大学法人・公立大学法人
- 学校法人
- 独立行政法人
- 一定の要件を満たす事業化共同体(コンソーシアム)
応募に当たっては、事業を実施する意思や具体的な計画があることに加え、事業を的確に実施できる能力、適切な経理・管理体制などを有していることが必要です。
5.補助対象経費
本事業では、投資可能性調査を実施するために直接必要となる経費が補助対象となります。
| 主な補助対象経費 | 内容 |
|---|---|
| 旅費 | 現地調査、指導、会議等の実施に必要な旅費など |
| 謝金 | 専門家等への謝金など |
| 賃金・人件費 | 補助事業に直接必要となる人件費等 |
| 使用料・賃借料 | 事業実施に必要な使用料・賃借料 |
| 委託費 | 調査等を外部へ委託するために必要な経費 |
| 需用費・役務費等 | 事業に直接必要で、対象として明確に区分できる経費 |
なお、補助対象経費は、本事業に直接必要な経費であり、本事業の対象として明確に区分でき、証拠書類によって金額を確認できるものである必要があります。
6.補助対象とならない主な経費
次のような経費は、事業に必要なものであっても原則として補助対象となりません。
- 建物等施設の建設費、不動産取得費
- 設備(機械・装置)等の購入・開発に要する経費
- 1件(個)当たり5万円以上の物品取得費
- 5万円未満であっても、パソコンやデジタルカメラなど事業終了後も利用可能な汎用性の高い物品の取得費
- 原則として補助金の交付決定前に発生した経費
- 本事業に必要であると認められない経費
- 本事業のために支出したことを証明できない経費
「海外投資案件の調査を行うための補助金」であり、設備そのものを購入するための補助金ではない点には特に注意が必要です。
7.審査では何が見られるのか
提出された課題提案書等について審査が行われ、予算の範囲内で得点の高い提案から補助金交付候補者が選定されます。
主な審査項目は次のとおりです。
- 事業実施主体として適切な体制を有しているか
- 必要な知見・専門性・関連事業の実績等を有しているか
- 事業の目的・趣旨と提案内容が整合しているか
- 事業内容・実施方法が妥当か
- 実施方法が効率的か
- 経費配分が適正か
- 期待される成果が明確か
- 波及効果が期待できるか
- 国の行政施策等との関連性があるか
そのため、単に申請書の空欄を埋めるだけではなく、なぜその調査が必要なのか、どのような方法で実施するのか、調査によってどのような成果が期待できるのかを具体的かつ整合的に説明することが重要になります。
8.主な申請書類
応募に当たっては、主に次の書類を提出します。
- 事業に係る課題提案書(別紙様式1-1)
- 応募者に関する事項(別紙様式1-2)
- 取組内容に関する事項(別紙様式1-3)
- 経費内訳書(別紙様式1-4)
- 応募者の概要が分かる資料
- 民間企業の場合は営業経歴(沿革)、直前3か年分の決算(事業)報告書等
課題提案書や取組内容、経費内訳など、事業内容を具体的に整理して作成する必要がありますので、申請準備には一定の時間を要することが想定されます。
9.第5次公募の申請期限
公募期間
令和8年8月19日(水)~令和8年9月1日(火)
課題提案書等の提出期限
令和8年9月1日(火)17時00分必着
提出方法は原則として電子メールです。やむを得ない場合には、郵送・宅配便・持参による提出も認められています。
公募期間が短いため、本補助金の活用を検討される事業者は、対象要件や事業内容を早めに確認し、申請準備を進めることが重要です。
10.申請を検討する際の注意点
本補助金は、一般的な中小企業向けの設備投資補助金とは性格が異なります。
特に、次の点を事前に整理しておくことが重要です。
- 対象となる食料・生産資材に関する取組であるか
- 日本への継続的・安定的な調達供給につながる事業であるか
- 海外投資案件の形成につながる具体的な調査計画となっているか
- 調査内容、実施方法、スケジュールが具体化されているか
- 必要経費と調査内容との関係を合理的に説明できるか
- 調査後の事業化やサプライチェーンの構築を具体的に見据えているか
申請を検討される場合は、まず自社の計画が本事業の目的・対象に該当するかを十分に確認することをおすすめします。
11.農林水産省の公式情報
制度の詳細、公募要領、申請様式等については、農林水産省の公式ページをご確認ください。
農林水産省|食料・生産資材の安定的なサプライチェーンの確保に向けた投資可能性調査緊急支援事業(第5次公募)
12.補助金申請のご相談について
ミセイ行政書士事務所では、補助金の申請を検討されている事業者の皆様からのご相談を承っております。
本事業では、課題提案書、取組内容、経費内訳書などを作成し、事業の目的や実施方法、期待される成果等を具体的に整理する必要があります。
「自社の事業が対象になるのか分からない」「課題提案書をどのようにまとめればよいか分からない」「補助対象経費を確認したい」といった場合も、お気軽にご相談ください。
※本記事は令和8年8月20日時点の農林水産省の公募情報・公募要領等をもとに作成しています。制度内容、公募期間、申請要件等が変更される場合がありますので、申請に当たっては必ず最新の公募要領および農林水産省の公式情報をご確認ください。
目次
- 補助事業の概要
- どのような事業を支援する補助金なのか
- 対象となる主な食料・生産資材
- 応募できる事業者
- 補助対象経費
- 補助対象とならない主な経費
- 審査では何が見られるのか
- 主な申請書類
- 第5次公募の申請期限
- 申請を検討する際の注意点
- 農林水産省の公式情報
- 補助金申請のご相談について

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