大分県では、宿泊事業者を対象として、
「大分県宿泊税対応システム改修事業費補助金」および
「大分県宿泊事業者DX推進事業費補助金」
の申請受付を開始しています。
申請受付期間は、令和8年8月3日(月)から令和8年12月28日(月)までです。
「宿泊税対応システム改修事業費補助金」は、大分県における宿泊税の導入に対応するため、既存の予約管理システムや精算システムなどを改修する宿泊事業者を支援する制度です。
一方、「宿泊事業者DX推進事業費補助金」は、自動チェックイン機、PMS(ホテル管理システム)、清掃ロボット、配膳ロボットなど、デジタル技術を活用した省力化・生産性向上のための設備・システム導入等を支援する制度です。
2つの補助金は、それぞれ対象となる経費が異なります。
また、要件を満たす場合には両方の補助金を申請することも可能です。
2つの補助金の概要
| 制度 | 主な対象 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|
| 宿泊税対応システム改修事業費補助金 | 宿泊税への対応に必要となる既存システムの改修 | 10/10 | 1施設あたり200万円 |
| 宿泊事業者DX推進事業費補助金(一般枠) | デジタルを活用した省力化・生産性向上のためのシステム・機器の導入または改修 | 2/3以内 | 1施設あたり300万円 |
| 宿泊事業者DX推進事業費補助金(賃上げ枠) | 3/4以内 | 1施設あたり340万円 |
なお、宿泊税対応システム改修事業費補助金については、200万円を超える場合でも、宿泊税の導入に伴い必要な経費としてあらかじめ知事の承認を受けた場合には、上限額を超えて補助対象となる場合があります。
宿泊税対応システム改修事業費補助金
対象となる事業者
主な対象者は、大分県内に所在する宿泊施設について、宿泊税の
特別徴収義務者としての登録を申請した、または申請する予定の宿泊事業者
です。
旅館業法の許可を受けた旅館・ホテル・簡易宿所だけでなく、住宅宿泊事業法に基づく届出を行っている民泊についても、要件を満たせば対象となります。
また、本社が大分県外にある場合でも、対象となる宿泊施設が大分県内に所在し、要件を満たしていれば申請可能です。
補助対象経費
大分県における宿泊税の導入に対応するために必要となる、
既存システムの改修費用が対象となります。
例えば、既に導入している予約管理・精算システムについて、次のような機能を追加するための改修などが想定されています。
- 宿泊税額を算定するためのシステム改修
- 課税免除となる宿泊(修学旅行等)を判別するための機能追加
- 宿泊税の申告に必要となる帳簿等の作成・出力機能の追加
- その他、宿泊税の円滑な徴収に必要となる既存システムの改修
宿泊税への対応とは関係のない機能追加や、単なるシステムのバージョンアップは原則として補助対象となりません。
補助率・補助上限額
| 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|
| 10/10 | 1施設あたり200万円 |
補助率が10/10となっている点は、この補助金の大きな特徴です。
宿泊事業者DX推進事業費補助金
対象となる事業者
主な対象者は、大分県内に所在する宿泊施設の経営者です。
旅館業法の許可を受けて営業する旅館・ホテル・簡易宿所のほか、住宅宿泊事業法に基づく届出を行っている住宅宿泊事業に係る施設も対象となります。
補助対象となる取組
宿泊事業者の業務の省力化や生産性向上を目的として、デジタルを活用したシステムや機器を導入・改修する事業が対象となります。
大分県が例示している取組には、次のようなものがあります。
- 自動チェックイン機の導入
- キャッシュレス決済端末の導入
- PMS(ホテル管理システム)の導入
- 自社Webサイトへの予約機能の追加
- 清掃ロボットの導入
- 清掃管理システムの導入
- オーダーシステムの導入
- 配膳ロボットの導入
- インカムの導入
- 温度管理システムの導入
- 混雑状況可視化システムの導入
これらはあくまで例示であり、DXによる省力化や生産性向上につながるシステム・機器であれば、その他の設備等についても対象となる可能性があります。
補助率・補助上限額
| 区分 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 一般枠 | 2/3以内 | 1施設あたり300万円 |
| 賃上げ枠 | 3/4以内 | 1施設あたり340万円 |
賃上げ枠の要件
賃上げ枠を利用する場合は、1か月の給与・賃金等の総支給額について、
賃上げ前の月と比較して1.5%以上増加
していることが必要です。
なお、賃上げの判定にあたっては、残業代、賞与、役員報酬等は対象から除かれます。
2つの補助金の違い
特に注意したいのが、ホテル管理システム(PMS)などの取扱いです。
→ 「宿泊税対応システム改修事業費補助金」
PMSなどのシステムを新たに導入する場合
→ 「宿泊事業者DX推進事業費補助金」
つまり、宿泊税への対応を目的とする場合であっても、既存システムの「改修」なのか、新しいシステムの「導入」なのかによって、利用する補助金が異なる可能性があります。
2つの補助金を両方申請できる場合があります
「宿泊税対応システム改修事業費補助金」と「宿泊事業者DX推進事業費補助金」は、
両方を申請することが可能とされています。
例えば、既存の予約管理システムを宿泊税に対応させるための改修について「宿泊税対応システム改修事業費補助金」を利用し、それとは別に、清掃ロボットや自動チェックイン機などを導入するために「宿泊事業者DX推進事業費補助金」を利用するといったケースが考えられます。
ただし、同一の経費について、他の補助金等と重複して補助を受けることはできません。
申請受付期間
申請は原則として電子申請システムから行います。
郵送や持参等による申請を希望する場合には、事前に事務局へ確認してください。
申請期間内であっても、申請状況によって受付が終了する場合があります。設備導入やシステム改修を検討している宿泊事業者の方は、早めの準備をおすすめします。
1施設につき申請は1回のみです
この補助金では、1施設につき申請は1回限りとされています。
例えば、先に清掃ロボットだけを申請し、後日、自動チェックイン機を追加で申請するといったことは原則としてできません。
補助上限額に達していない場合でも2回目以降の申請はできないため、導入を予定している設備やシステムを十分に検討したうえで、まとめて申請することが重要です。
交付決定前の発注・契約には注意が必要です
補助対象となる経費については、原則として
交付決定通知書を受領した後
に発注・契約・支払い等を行う必要があります。
交付決定前に発注・契約・支払いを行った経費は、原則として補助対象外となります。
ただし、やむを得ない事情により交付決定前に事業へ着手する場合には、所定の
「事前着手届」
をあらかじめ提出することにより、届出以降の経費が補助対象となる場合があります。
「補助金を申請する予定だったが、すでに契約・発注してしまった」という場合、補助対象外となる可能性があります。導入前の段階で補助金の要件を確認することが重要です。
見積書にも注意が必要です
見積書1件につき金額が10万円を超えるものについては、原則として複数事業者からの見積書(相見積もり)が必要です。
既存システムの改修など、やむを得ない事情により1社からしか見積もりを取得できない場合には、
随意契約理由書
の提出が必要となります。
事業完了・実績報告期限
令和9年2月20日までに、対象となるシステムや機器の導入・改修等を完了し、実績報告書を提出する必要があります。
申請期限だけでなく、設備の納期やシステム改修に必要となる期間も考慮して事業計画を立てることが重要です。
補助金申請のご相談について
宿泊事業者向けの補助金では、
「どの設備が補助対象になるのか」
「どちらの補助金を利用すべきなのか」
「事業計画をどのようにまとめるか」
など、申請前に確認すべき事項が多数あります。
特に今回の2つの補助金は、既存システムの改修と新規システム・機器の導入で制度が分かれているため、導入予定の内容を整理したうえで申請することが重要です。
ミセイ行政書士事務所では、大分県内の事業者様を対象に、補助金申請に関するご相談・申請支援を行っております。
公式ページ
詳細・最新情報、申請様式、電子申請については、必ず公式ページをご確認ください。


